「検索順位は悪くないのに問い合わせが減った」その原因、AI Overviewかもしれません
「うちのサイト、Googleで上位に出ているはずなのに、最近アクセスが減っている気がする」
そんな声を聞くことが増えました。原因のひとつが、Googleの「AI Overview」です。
AI Overviewとは、検索したキーワードに対してAIが自動で要約を作り、検索結果の一番上に表示する機能のことです。ユーザーはその要約を読んだだけで満足してしまい、下にある個別サイトのリンクをクリックしなくなります。つまり、順位が1位でも「AIの要約に使われなければ、読んでもらえない」という状況が起きているのです。
これは全部のキーワードで起きているわけではなく、「〇〇とは」「〇〇の選び方」のような、調べ物系の検索で特に目立ちます。会社名やサービス名で直接検索されるケースにはあまり影響しません。
この記事では、中小企業のホームページ担当者が自力でできる範囲で、AIに正しく引用されるための文章の書き方と、会社情報・実績・FAQの整理の仕方を具体的に解説します。
AIに引用されやすい文章には「型」があります
AIが要約を作るとき、都合よく文章を切り貼りしているわけではありません。「この段落を読めば、質問に対する答えがそのまま分かる」という文章を優先的に拾う傾向があります。
具体的には、次のような型が引用されやすいです。
- 結論を最初の一文で言い切る(「〇〇は△△です」から始める)
- 理由や条件を後に続ける(「なぜなら」「ただし」で補足する)
- 一文を短くする(主語と述語が離れすぎない)
- 箇条書きや表で情報を整理する(比較や手順は特に効果的)
逆に引用されにくいのは、「弊社は創業以来、お客様第一の姿勢で〜」のような、結論がどこにあるか分かりにくい前置きの長い文章です。読み手にとっても分かりにくい文章は、AIにとっても要約しにくい文章だと考えて間違いありません。
実践のコツ:見出しを「質問文」にする
ページ内の見出し(h2・h3)を、ユーザーが検索しそうな質問の形にするのも有効です。
例えば「サービス内容」という見出しより、「どんな業務を依頼できますか」という見出しの方が、AIも人間も答えを探しやすくなります。見出しの直後の1〜2文で、その質問に対する結論を書くようにしてください。
会社情報の整理:どこに何を書くべきか
AIが会社について要約するとき、参照するのは主に「会社概要」「事業内容」「お客様の声・実績」のページです。ここが曖昧だと、AIは「情報が足りない」と判断して引用を避けます。
最低限、以下は明文化しておきましょう。
| 項目 | 書くべき内容 |
| 事業内容 | 何を、誰向けに、いくらで提供しているか |
| 対応エリア・規模 | 対応可能な地域、企業規模、店舗数などの目安 |
| 実績 | 具体的な業種・規模感(社名が出せない場合はぼかしてOK) |
| 代表者・スタッフ情報 | 経歴や専門性が分かる簡単なプロフィール |
| 問い合わせ方法 | 電話・フォーム・対応時間 |
ポイントは「数字」と「具体性」です。「多くの企業様に喜ばれています」より、「従業員10〜300名の企業を対象に」という書き方の方が、AIにも人にも伝わります。
FAQページは「質問→結論→補足」の3段構成で
FAQ(よくある質問)ページは、AI Overview対策として特に効果が出やすい場所です。理由は単純で、FAQはもともと「質問と答え」の形をしているため、AIが要約しやすい構造だからです。
作り方のコツは次の3段構成です。
- 質問:実際に聞かれそうな言葉そのままで書く(「料金はいくらですか」など、社内用語を使わない)
- 結論:最初の一文で答えを言い切る
- 補足:条件や例外、「ケースによる」という留保をここで書く
良い例と悪い例を比べてみます。
- 悪い例:「料金についてはお客様のご要望に応じて柔軟にご案内しております」
- 良い例:「料金は月5万円からです。ただし取り扱うデータ量によって別途費用がかかる場合があります」
悪い例は結論がなく、AIも人も「結局いくらなのか」が分かりません。良い例は数字が明確で、条件も書かれているため、AIが安心して引用できます。
信頼性(E-E-A-T)を示す情報も忘れずに
GoogleはAI Overviewに限らず、検索順位そのものにも「E-E-A-T」という考え方を重視しています。経験(Experience)・専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の頭文字です。難しく聞こえますが、要は「この会社の情報は信頼できるか」をAIも人も判断しているということです。
自力でできる対策としては、次のようなものがあります。
- 記事や実績ページに「担当者名」や「監修者」を明記する
- 古い情報を放置せず、更新日を明記する
- 一次情報(自社での実際の作業手順や数字)を書く。他社サイトのコピーや一般論だけにしない
- 会社概要ページに、所在地・電話番号・代表者名など基本情報を省略せずに載せる
これらは特別な技術がなくてもできることばかりです。まずは自社サイトの会社概要ページとFAQページを見直すところから始めてみてください。
まとめ:自力でできることは多いですが、整理には手間がかかります
AI Overviewへの対策は、突飛な裏技があるわけではなく、「結論を先に書く」「数字で具体的に示す」「FAQを質問形式で整える」といった、地道な文章の整理の積み重ねです。この記事で紹介した内容は、専門知識がなくても、今日から自力で取り組める範囲のものです。
ただ、実際にやってみると「会社概要のどこまで書いていいか分からない」「FAQを何十項目も洗い出す時間がない」といった壁にぶつかることも多いはずです。特に、ホームページ全体の構成から見直したい場合は、それなりの時間と手間がかかります。
C3Worksでは、ホームページ制作・改修の際に、こうした情報整理も含めてお手伝いしています。「作る力」だけでなく「伝える力」も含めてご相談いただけるのが強みです。自力で進めるのが難しいと感じたときは、一度ご相談ください。